花が終わった後の胡蝶蘭の育て方とは?

他のお花よりも長持ちする胡蝶蘭ですが、花が落ちてしまった後の胡蝶蘭の育て方を知っていますか?きちんと管理をすれば、胡蝶蘭の花は翌年以降も長く楽しむことができます。

花が落ちた後の胡蝶蘭の育て方をご紹介します。



目次

  • 1. 胡蝶蘭の花が終わったらどうする?
  • 2. 胡蝶蘭の花が終わったあとの剪定方法
  • 3. 胡蝶蘭を二度咲きさせるには?
  • 4. 剪定(二度咲きチャレンジ)後の水やりと置き場所
  • 5. 胡蝶蘭を翌年も咲かせるための年間管理
  • 6. まとめ

1.胡蝶蘭の花が終わったらどうする?

胡蝶蘭の花が終わった後にどうしたらいいかわからない。というご相談をたくさんいただきます。
お花が落ちた後の茎(花茎)は、そのままにしておくと自然に枯れてしまいます。

花が終わった後はぜひ、もう一度咲かせる「二度咲きにチャレンジ」をしていただき胡蝶蘭の生命力の素晴らしさを知っていただきたいと思います。
まずは萎れた花を摘みとります。その後、花茎切りという剪定をして、次に植え替えてあげましょう。
また、適切に剪定することで、場合によっては1〜2ヶ月後に花が咲く「二度咲き」も楽しむことができます。

胡蝶蘭は花が終わったからといって枯れるわけではなく、株自体は50年以上と長生きなので、処分せずに育ててみましょう。

2.胡蝶蘭の花が終わったあとの剪定方法

花がら摘み

胡蝶蘭の花は、ひとつの花茎に対して、5〜8つほどの花が連なって咲きます。

胡蝶蘭は咲き終わり、しぼんだ後の花は花首の位置で摘みとってください。古くなった花をそのままにせず、見つけたら早めに取ってあげましょう。


花茎切り

胡蝶蘭の花茎についている花のうち、3分の2が咲き終わったら、花茎を根本からカットしましょう。一般的には下から数えて3~4節目でカットしますが、株に体力を蓄えさせてより長く胡蝶蘭を育てたいなら、茎は根元近くでカットすると良いです。
詳しくは二度咲き手順にてご確認ください。

3.胡蝶蘭を二度咲きさせるには?

二度咲きの成功率をあげるためには、胡蝶蘭が好む温度湿度・日当たりに置いて育てることが大切です。

1〜2ヶ月後、切り口から新しく花芽が伸びていき、二度咲きを楽しむことができます

①剪定(二度咲き)に必要な道具
■用意するもの
・ライター
・カッター



② 剪定(二度咲きチャレンジ)の手順

二度咲きの手順は、下記の3ステップです。



ステップ 1 二度咲きチャレンジ準備
花がまだ3分の1ほど残っている状態で花茎を切り落として、二度咲きチャレンジの準備をします。
花が全て枯れてしまい期間がたつとステム(花茎)も枯れてしまい、二度咲きが難しくなります。
そこで早い段階で花を切ってあげることで、二度咲きしやすくなります。
ステム(花茎)を切る前にカッターなどはライターの火で炙ったり、アルコールで消毒したりして、細菌の侵入を防ぐようにしましょう。



胡蝶蘭の根

ステップ 2 ステム(花茎)を切る
胡蝶蘭の茎には節がついていて、その節から花芽が出てきます。そこでなるべく多くの節を残して切ります。
※手などを切らないように十分にご注意ください。



胡蝶蘭の根

ステップ 3 支柱を抜きます
株と茎を支えていた支柱を抜きます。
花が動かないようにしっかり株元を押さえて支柱を引き抜きます。

二度咲きチャレンジ準備完了です

同様にすべての株に同じ作業をしていきます。
また、抜いた支柱は二度咲きで使えますので、捨てずに持っていましょう。


胡蝶蘭の根

切った花はどうする 切り落とした花は、切り花としてご自宅のお皿や花瓶に挿して飾るのがおすすめです。



胡蝶蘭の根



肥料の与え方 肥料は、基本的には不要です。与える場合には胡蝶蘭専用の液体肥料を月に1回程度、薄めて使用してください。

4.剪定(二度咲きチャレンジ)後の水やりと置き場所

二度咲きの成功率をあげるためには、胡蝶蘭が好む温度湿度・日当たりに置いて育てることが大切です。

1〜2ヶ月後、切り口から新しく花芽が伸びていき、二度咲きを楽しむことができます

胡蝶蘭の根

①二度咲きの基本管理
・10度~20度をできるだけ保つようにします。
・夏場はなるべく涼しい場所に置きます。




胡蝶蘭の根

②水やり
・大体10日から15日くらいで株元(1株毎)にコップ1杯程度を1回。
・花芽が出るまでは乾かし気味に15日~20日に1回水を上げましょう。
・季節によって水をあげる期間が変わりますので株の渇きを見て水をあげましょう。



胡蝶蘭の根

③光
・直射日光は避けるようにしましょう。
・葉っぱが焦げてしましますのでカーテン越しの柔らかい光がいいでしょう。
・またなるべく午前中に日光を当てた方が色々な観点から考えて有効です。



5.胡蝶蘭を翌年も咲かせるための年間管理

胡蝶蘭を翌年も美しく咲かせるためには、適切な年間管理が重要です。以下に基本的なポイントをまとめました。

季節ごとの管理ポイント

【春(3月〜5月)】

水やり:土壌が乾いたらたっぷりと水やりを行います。春は成長期なので、やや頻繁に水やりをしてください。
温度:日中は20〜25℃、夜間は15℃以上を保つようにしましょう。
肥料:緩効性の蘭用肥料を月に1回程度施します。

【夏(6月〜8月)】
水やり:高温多湿になるため、土壌が乾いたらこまめに水やりを行います。ただし、根腐れを防ぐために排水の良い場所で管理してください。
直射日光:直射日光を避け、半日陰の場所に置きます。
温度管理:30℃を超えないように注意し、風通しの良い場所で管理します。
肥料:液体肥料を2週間に1回程度与えます。

【秋(9月〜11月)】
水やり:気温が下がるにつれて水やりの頻度を減らします。土壌が乾いたら水やりを行います。
温度:夜間は15℃以上を保つようにします。
肥料:引き続き月に1回程度施します。

【冬(12月〜2月)】
水やり:寒さにより成長が鈍るため、土壌が乾いたら控えめに水やりします。根が凍らないように注意してください。
温度:最低でも10℃以上を保つ場所で管理します。

6.まとめ

胡蝶蘭の根

1.胡蝶蘭は適切な管理と環境調整により、二度咲きが可能です。
2.二度咲きのためには、花後の適切な剪定と休眠期間の管理が重要です。
3.栄養補給と適度な水やりも、再び花を咲かせるポイントです。
4.温度や湿度を一定に保つことで、健康な株を維持できます。
5正しいケアを続けることで、長期間美しい花を楽しむことができます。

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■園主紹介

有限会社黒臼洋蘭園 代表取締役 黒臼秀之

胡蝶蘭一筋40年以上。 世界屈指の胡蝶蘭専門家として、多数のメディア出演を果たす。 日本最大級の胡蝶蘭専門農園を経営しており、栽培している胡蝶蘭は農林水産大臣賞をはじめとする多数の表彰を受ける。 近年では胡蝶蘭文化の浸透の為、SNSを積極的に活用し、胡蝶蘭の栽培方法などを発信している。