胡蝶蘭は毎年花を咲かせる!?|【らんや小石川店】胡蝶蘭専門店

開店祝いや就任祝いなどお祝いの際に贈られる花として人気な胡蝶蘭。開店したばかりの店の前に飾られているのをよく見かけますね。
しかし、胡蝶蘭をずっと飾っておくわけにはいけません。もちろん、花なので枯れてしまいます。枯れてしまった後にどうしたらよいか?というご相談もよくいただきます。
ただ、胡蝶蘭は長寿で生命力が強く、毎年花を咲かせることができるのです。
今回は胡蝶蘭の生命力の秘密と花が枯れてしまった後に再び花を咲かせるための育て方をご紹介します。
胡蝶蘭の生命力のすばらしさを知っていただければ幸いです。



目次

  • 1. 胡蝶蘭の生命力
  • 2. 胡蝶蘭の枯れた後
  • 3. 胡蝶蘭をもう一度咲かせるための環境
  • 4. 花が咲いた後の胡蝶蘭
  • 5. まとめ

胡蝶蘭の生命力

胡蝶蘭の写真

胡蝶蘭は東南アジア原産の着生植物で、生命力がとても強い花です。
原産地の東南アジアは熱帯、亜熱帯に分類され、基本的には温かい地域ではありますが、雨季・乾季があるため花にとっては過酷な環境でございます。
また、着生植物とは岩や他の植物の幹や枝などに根を絡まらせて、育っていく植物のことです。着生植物は土に根を張らない為、空気中の細かい水分も吸収でき、その水分を貯水する機能や乾期に少ない水分でも枯れないように休眠することができます。
なので、胡蝶蘭は根が外にあるため、雨季に水分過多で根を腐らせることはありませんし、乾期では細かい水分を吸収し、貯蓄できる構造をしている為、乾燥に負けず、生き抜くことができるのです。

このように過酷な環境下でも生き抜くことができる機能は備わっている為、胡蝶蘭は強い生命力を持っており、花が枯れたとしても、葉と株と根が生きており、光合成が可能であれば、もう一度花を咲かすことができるのです。



胡蝶蘭の花が枯れた後

胡蝶蘭の生命力の強さは理解していただけたと思います。ただ、生命力が強いと言っても適切な対処をしていかないと枯れてしまいます。なので、胡蝶蘭の花が枯れてしまった後、次の花を咲かせるための対処法をご紹介します。

① 花がら摘み

花がら(咲き終わってしぼんだ後の花)を取り除くことを「花がら摘み」といいます。花がら摘みをせず、放置して置くと、花がしぼんでいるにも拘わらず、種を作ろうとして花がらに多くの養分が送られてしまい、今後咲くはずの花の蕾に十分な養分が行き渡らなくなってしまいます。
また、花がらを放置することで株に余計な体力を使わせることになってしまうので、カビや病気の原因にもなってしまうのです。
こうしたことを未然に防ぎ、きれいな花をもう一度咲かせるために、花がらはそのままにせず、見つけたら早めに取ってあげましょう。

② 花茎切り

花がらと同様に茎を残しておくことで今後咲く花の分の養分が送られてしまい、次に花を咲かせる為の準備ができない為、花茎切りという作業を行います。

まず、支柱をはずします。胡蝶蘭は斜めに伸びる性質があるため、そのまま育ててしまうと重みで鉢ごと転倒してしまう可能がございます。そのため支柱で花茎を固定することで鉢の重心を安定させ、未然に転倒を防いでいるのです。支柱は茎に沿ってテープで固定されているので、そのテープを切り離し、支柱をはずしましょう。
次にカットに入ります。胡蝶蘭の花茎についている花のうち、3分の2が咲き終わったら、花茎を根本からカットしましょう。花がすべてしぼんでしまった後では花茎も枯れてしまい、もう一度咲かせることが難しくなるので注意しましょう。
一般的には下から数えて3~4節目でカットしますが、株に体力を蓄えさせてより長く胡蝶蘭を育てたいなら、茎は根元近くでカットすると良いです。その際に、切り口からの細菌の侵入を防ぐためにカッターなどは火で炙ったり、アルコールで消毒したりしましょう。

胡蝶蘭をもう一度咲かせるための環境

上記対処を行い、胡蝶蘭の次の花を咲かせる準備が整った後は育てる必要がございます。では、もう一度花を咲かせるためにどのように育てればいいのでしょうか?

① 温度

発芽しやすい温度は季節に関係なく、10度~20度をできるだけ保つようにし、夏場はなるべく涼しい場所に置いてください。1~2か月ほどで花芽が出てきます。

② 水

一般的に胡蝶蘭の水やりの頻度は目安として10日から15日ほどで株元にコップ1杯程度を1回。それで完了なので、非常に育てやすい花でございます。
胡蝶蘭は花があるときは非常に水分を欲しがるのですが、花芽が出るまでは乾かし気味に15日~20日に1回水を上げましょう。そうすることで胡蝶蘭を苦しめてしまうことになりますが、逆に花芽が出やすくなります。
季節によって水をあげる期間が変わりますので株の渇きを見て水をあげましょう。

③ 日光

胡蝶蘭は植物なので育てるには日光が必要になりますが、胡蝶蘭に直射日光を当てないように注意しましょう。直射日光ですと葉が焦げてしまいます。着生植物である胡蝶蘭は根だけでなく、葉で水分を吸収・貯蓄するため焦がさないようにしなければいけません。なので、レースのカーテン越しに朝日からお昼ごろまでの午前中の柔らかい光をたくさん浴びせてあげることで花芽を出すエネルギーを蓄積させることができます。

花が咲いた後の胡蝶蘭

支柱を取り付ける

花茎切りの際に支柱をはずしましたので、花の1輪目が咲き始めた頃あたりに再び取り付けましょう。
上記でも説明したように、胡蝶蘭は斜めに伸びる性質や花の重みで鉢ごと転倒してしまう可能性があるので、支柱を取り付けることで鉢の重心を安定させる必要がございます。
支柱を刺す際に鉢には根や株がたくさんありますので、傷つけないように気を付けて刺してください。
茎に沿わせながら、花の1輪目が支柱のカーブの頂点あたりになるように取り付けてあげるとキレイに仕上がります。茎のまっすぐな部分を無理に曲げようとすると折れやすくなりますので、注意してください。

まとめ

胡蝶蘭の写真

胡蝶蘭は生命力が強く、寿命が50年とも言われており、花が枯れてしまった後でも「花がら摘み」や「花茎切り」など次の花を咲かせる準備をしてあげることで寿命が尽きるまで毎年花を咲かせることができます。そのためには温度、水、日光など育てる環境にも配慮するようにしましょう。
この記事を参考にぜひ、胡蝶蘭を最大限楽しんでください!



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■園主紹介

有限会社黒臼洋蘭園 代表取締役社長 黒臼秀之

胡蝶蘭一筋39年以上。 世界屈指の胡蝶蘭専門家として、多数のメディア出演を果たす。 日本最大級の胡蝶蘭専門農園を経営しており、栽培している胡蝶蘭は農林水産大臣賞をはじめとする多数の表彰を受ける。 近年では胡蝶蘭文化の浸透の為、SNSを積極的に活用し、胡蝶蘭の栽培方法などを発信している。